八方池
白馬三山を鏡のように映す
標高2,060mの絶景スポットへ

四季折々の八方尾根。
八方に棲む虫や動物にも
出会えるかもしれません。

白馬連峰の唐松岳から四方八方に尾根が延びていることから名付けられたという「八方尾根」。

黒菱平から八方池までのハイキングコースは、日本百名山の十一峰が見渡せる絶景スポットが点在。澄んだ空気の日には第1ケルンから「富士山」も望めます。

黒菱平から上部は中部山岳国立公園であるとともに、長野県天然記念物に指定され、ここにしかない固有種や可憐で貴重な高山植物をはじめ、特別天然記念物の日本カモシカやライチョウなどの動植物が多数生息しています。

八方池は、雪に押し出された土砂が堆積した場所に、雪解け水や雨水が溜まってできた「天然の池」。

残雪の解氷風景や、好天に恵まれた日に望む池越しの白馬三山はまさに絶景です。

ルートROUTE

  • 01

    整備された木道を歩く左回り迂回コース

    オススメ:ゆっくり景色を楽しみながら登りたい方
    所要時間:約90分

    左の迂回ルートは、少し遠回りになりますが、途中から木道が整備されて歩きやすく、傾斜も比較的緩やかです。

  • 02

    最短距離を進む右回りコース

    オススメ:体力に自信のある方
    所要時間:約60分

    尾根づたいに真っ直ぐ登るため最短距離ですが、急傾斜で、ゴツゴツの岩場です。上りに通るのがオススメの登山コースです。

八方池山荘までのアクセス方法や営業時間・料金はこちら
  • 八方アルペンライン
  • 黒菱ライン

高山植物FLOWER

八方尾根は蛇紋岩という特殊な地質により、本来標高2,500m以上の高山でしか見られない希少な花々や、低木林を見ることができます。

通常は現れないはずの低い標高に高山植物が生育し、高い標高に低山に植生する植物が生育している逆転現象が八方尾根の特徴です。八方尾根には347種もの高山植物が自生しており、その中には「ハッポウ」と名がつく固有種もあります。

  • 写真:ハッポウ タカネセンブリ
    花期 7〜8月

    ハッポウ タカネセンブリ

    淡紫色で濃い紫の斑点があり、4裂した7mm~10mmほどの可愛いらしい花が咲く。葉の大きさは2~3㎝で柄が無い。

    八方池 東側付近
  • 写真:ハッポウ ワレモコウ
    花期 7〜9月

    ハッポウ ワレモコウ

    小さな花が密集して上から下へ咲いていく。通常のワレモコウとは異なり、花からは長いおしべが3~5cm飛び出している。背丈が50cm~100cmと高い。

    八方池 北側ベンチ付近、黒菱平
  • 写真:ハッポウ ウスユキソウ
    花期 6〜7月

    ハッポウ ウスユキソウ

    黄色く丸い部分が花の集まりになっている。茎の上部の葉が白く綿毛を被って全体が1つの花のように見える。葉が斜め上に伸びているのが特徴。

    石神井ケルン付近

花の八方

  • 写真: キンコウカ
    キンコウカ
  • 写真: チングルマ
    チングルマ
  • 写真: ワレモコウ
    ワレモコウ
  • 写真: ニッコウキスゲ
    ニッコウキスゲ
  • 写真: ハクサンシャジン
    ハクサンシャジン
  • 写真: タカネマツムシソウ
    タカネマツムシソウ
  • 写真: クリンソウ
    クリンソウ
  • 写真: コバイケイソウ
    コバイケイソウ
  • 写真: タテヤマリンドウ
    タテヤマリンドウ
  • 写真: イワシモツケ
    イワシモツケ
  • 写真: ウラジロヨウラク
    ウラジロヨウラク
  • 写真: カラマツソウ
    カラマツソウ
  • 写真: イワショウブ
    イワショウブ
  • 写真: クモマスミレ
    クモマスミレ
  • 写真: ユキワリソウ
    ユキワリソウ
  • 写真: ヨツバシオガマ
    ヨツバシオガマ
  • 写真: シロウマアサツキ
    シロウマアサツキ
  • 写真: ゴゼンタチバナ
    ゴゼンタチバナ

服装CLOTHES

八方池までは比較的登りやすく、初心者やお子さまも楽しめるコースとして人気です。しかし、油断はしないように!適切な服装や装備が必要です。

山の気温は標高が100m上がると0.6度下がり、体感温度は風速1m毎に1℃下がります。暑さ、寒さに対応できる服装選びをしましょう。夏でも長袖の汗が乾きやすい素材のアンダーウエア―の着用をお勧めします。また、登山は想像以上に汗をかきます。こまめな水分補給を心掛けましょう。

  • 小物

    標高が高くなると紫外線が強くなります。帽子を被る、衣服で覆う、サングラスをかける、日焼け止めを使用するなど対策を行って下さい。首回りはネックゲイターやタオルを巻くなどしましょう。また突然の風雨に備え雨具の準備はお忘れなく!

  • 登山道は滑りやすく、雨の後はぬかるみます。動きやすい運動靴や登山靴がおすすめ。

  • 虫対策

    八方尾根にはたくさんの生き物がいます。中には刺したり、噛んだりする虫もいますので虫よけスプレーなどで防虫対策をしましょう。

マナーMANNERS

安全に楽しく登山が楽しめるように、マナーをしっかり心がけましょう。

  • 01ごみは持ち帰る

    食べ残し・ごみはお持ち帰り下さい。人為的に持ち込まれた食品やプラスチック等を放置すると、植生や生態系に影響を及ぼします。

  • 02ゆずりあい

    登山道は基本登りが優先です。狭い場所などでは声を掛けゆずりあいましょう。

  • 03環境保全にご協力を

    • 貴重な高山植物を守るため、登山道から外れないようにして下さい。カメラの三脚も同様です。
    • 動植物や石の採取はやめましょう。中部山岳国立公園の特別保護地区に指定されていて現状維持が原則です。
    • 外来植物の侵入を防ぐため、入山される際には種子落としマットで靴の裏の土を落としましょう。

    八方尾根の環境への取り組み

  • 04その他

    • 八方尾根上部には国内希少野生動植物種に指定されている雷鳥が生息しております。環境の変化に非常に弱い動植物保護のため、犬・その他ペット同伴でのご入山はご遠慮ください。また、野生動物にエサを与えることもやめましょう。
    • ドローンを飛行させる場合には許可が必要です。事前に中部山岳国立公園管理事務所までお問い合わせ下さい。
    • ストックを使用する際には先端にキャップを取り付けましょう。
    • 緊急時は警察(110)または消防(119)へ通報を!万が一、ケガや体調不良で行動不能になった時は、速やかに救助要請をして下さい。※民間救助隊が出動した場合は有料となります。

お問い合わせ

八方インフォメーションセンター
TEL 0261-72-3066